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今回はタイトル通り、商品を売るには高値を付けるべき。という、一見矛盾するような行為に隠された心理効果についてご紹介したいと思います。
皆さんは、旅行先でお土産を買うときに少し値段が張っていた記憶はございませんか?私自身も、普段より数百円、あるいは数千円ほど高くなっているのにもかかわらず、特に気を止めることもなく購入をしてしまった経験があります。旅行だからいいや。と気に留めていませんでしたが、実は巧妙に心理テクニックが用いられているのです。
今回、参考にさせていただく本は『影響力の武器』です。この本はあのメンタリストDaiGoさんも自身のバイブルにされているという世界的名著です。400ページという大ボリュームですが、内容は非常に読みやすいため、読書が苦手な方はもちろん、商品販売に携わってる方は絶対に読むべきお勧めしたい1冊です。
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この記事を読むことで得られることは以下の通りです。
- 売れない商品を受け入れられやすくする
- 商品販売が驚くほどうまくいく
- ブランド品が高い理由がわかる
- 旅行先でのお土産が高い理由がわかる
ここで一つ具体例を紹介したいと思います。
とあるジュエリーショップを経営している人がいたのですが、店の経営状態はあまりよくなく、売れ行きに悩んでいました。
ある日、店長は一人の店員に値段を1/2にして売るように指示をした後、出張に出かけました。
しかし、任された店員は1/2の1を読み忘れたため、値段を2倍にして販売してしまいました。
出張から帰ってきた店長は、自身の店の前に多くの客が店の外まで並んでいることに驚きました。
なぜ2倍にして販売したのにも関わらず、逆に売れるようになったのでしょうか?
結論:高値を付けると、高品質であるという認識が勝手に行われる
詳しく説明します。
人間の特性として、値段が高い商品ほど、より充実した品質やサービスがあると想像するといった特徴があります。
結論にある通り、人は高い値段ほど、高い価値があると思う習性があります。こういった勝手に判断が行われる特徴は人間だけでなく、鳥類などの動物にも見られます。
ここでは七面鳥を例にとりたいと思います。
七面鳥の親鳥は、「ピーピー」と鳴く鳥を自分の子供として認識をするのですが、驚くべきことに天敵の鳥にもこの認識が働いていしまうのです。逆に、「ピーピー」と鳴かない鳥は敵とみなします。そのため、自分の子供が何らかの障害で鳴くことができないと、問答無用で殺してしまいます。
以上からわかるように、我々動物にはあることが起きた場合、無意識レベルでそれに対する判断が行われます。その1つが今回ご紹介する性質です。
実はこの効果に加えて、購入の判断を促進する心理効果がもう1つあります。
それが権力です。
は?と思った方。わかります。どうして商品販売と権力が関係するのか疑問に思いますよね。
権力による盲目的な服従
権力には人を盲目的に服従させる圧倒的な影響力があります。
ブランド品は何故超高額であるのにもかかわらず、長い間多くの人に親しまれ市場を拡大することができたのでしょうか?
それは、ブランド品には権力があるからです。もっというと、権力による安心感があるからです。これも先ほど紹介した勝手に行われる認識の1つです。権力があることによる安心と信頼で、それが不当な値段であるのにもかかわらず購入に至るケースが非常に多いです。
最近、話題に上がっていたX(旧Twitter)での詐欺広告もその最たる例です。堀江貴文さんや前沢社長を利用した投資詐欺などがありましたよね。
このことが理解できていれば、ブランド品に限らず高額な商品や詐欺に関するリテラシーが高まるでしょう。
今回の記事は以上です。ご精読ありがとうございました。
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